健康について気になることがあれば、Websiteから簡単に情報を入手できますが、一方で間違った情報も見受けられるようです。はたして、どの情報が本当に正しいのでしょうか。
医学的根拠に基づいた本当に体にいい食事は、地中海食と言われています。地中海食とされる食材は、オリーブオイルやナッツ類、魚、野菜、果物の5つです。
さまざまな研究結果から明らかなことは、魚や野菜、果物、そしてオリーブオイルとナッツ類を毎日適量摂取するバランスのとれた食事が、健康的な食事といえます。
健康的な食事とは
健康について気になることがあれば、Websiteから簡単に情報を入手できますが、一方で間違った情報も見受けられるようです。はたして、どの情報が本当に正しいのでしょうか。
知見のある医師や栄養士が発言しているので、問題ないと思うかもしれません。専門の資格を持っていると、正しいことを発信しているようにかんじられますが、残念なことにそうとは限らないようです。
それではどうすればいいのでしょうか。医学的根拠に基づいた本当に体にいい食事は、地中海食と言われています。2013年に世界的権威のある医学雑誌の「ニューイングランドジャーナル」に発表された研究成果で、地中海食を食べている人たちは、脳卒中や心筋梗塞に罹患したり、それが原因で死亡したりするリスクが低いことが示されたからです。
地中海食とされる食材は、オリーブオイルやナッツ類、魚、野菜、果物の5つです。確かにこれらの食材は、誰もが体にいいと認識しています。もちろん、オリーブオイルだけ摂取していればいいというわけではなく、結論としては、これらの食材をバランスよく取り入れた食事に勝るものはありません。
地中海食の5つの食材の働き
地中海食とされる食材のオリーブオイルやナッツ類、魚、野菜、果物の5つについて、紹介します。
オリーブオイル
地中海食は、ギリシャやイタリア、スペインなどの地中海沿岸の地域の食事です。1960年代のアメリカの研究によると、ギリシャの平均寿命が非常に長く、心臓病による死亡率が世界一低いと報告されたことで、注目が集まりました。この地域に特有な油脂が、オリーブオイルです。
オリーブオイルが健康にいいといわれる理由は、オレイン酸などの一価不飽和脂肪酸や酸化を防ぐビタミンE、ポリフェノールを多く含んでいるからです。オレイン酸は、不飽和脂肪酸の中では安定した脂肪酸で、悪玉コレステロールを減らす働きがあるため、動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞、高血圧などの生活習慣病予防に効果的といわれています。ポリフェノールは、抗酸化作用が高いだけでなく、血中コレステロールの酸化も防ぎ、動脈硬化などの血管系の疾患を予防すると言う研究結果も報告されているほか、抗菌及び抗ウイルス作用があるため、体内の免疫機能を活発にすると言われています。なお、ポリフェノール類は体内で蓄積されないので、毎日摂取する必要があります。
2004年に米国食品医薬品局は、オリーブオイルが虚血性心疾患を予防する一定の効果があることを認めました。そのため、アメリカではオリーブオイルのラベルに効能をうたうことが許可されています。
また、油脂と聞くと生活習慣病を気にしている方は、控えるべきものという意識が強く働きます。しかしながら、油脂は細胞膜やホルモンなどの原材料になり、体を構成するために欠かすことができない栄養素です。一方、脂肪は摂りすぎると動脈硬化や肥満などの原因となります。すなわち、適正な摂取量を維持することが大切です。
目安は、毎日大さじ1杯です。
ナッツ類
ナッツ類は脂質を多く含むため、食べると肥満に繋がり、健康に良くないと疑問に思うかもしれません。しかし、ナッツ類は、不飽和脂肪酸だけでなく、食物繊維やミネラル、ビタミンなどの成分を多く含んでいます。
ナッツ類は、1価不飽和脂肪酸のオレイン酸などが多く含まれ、1粒の半分以上はこの不飽和脂肪酸であり、乾燥肌などの予防に効果が期待されています。
また、食物繊維が豊富に含まれることから、腸内からの糖質の吸収をおだやかにします。そのため、ナッツ類は、低GI食品として、肥満を防ぐ効果も期待できます。
1日に食べるナッツ類の目安は、片手の手のひら一杯の量です。
魚
特にアジやサバ、イワシ、サンマなどの青魚は、食卓を支えている大切な食材です。北極圏に住むイヌイットの人たちは、地域の特性上、野菜をほとんど食べない生活を送っていましたが、血栓症や肥満の人が非常に少なかったそうです。その理由について、調査した研究者たちは、不飽和脂肪酸を豊富に含む青魚を常食としているためと結論づけました。
DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸には、血液中のコレステロールや中性脂肪を減少させ、血液の循環をよくする効果があることから、動脈硬化や心臓病などの予防につながります。 また、不飽和脂肪酸は脳の働きを活性化させることで、認知症などの予防効果が期待できます。 その他にも不飽和脂肪酸は、乾燥肌の改善や視力の向上などをもたらすことが知られています。
不飽和脂肪酸であるEPAの1日あたりの摂取目安は、1gとされています。これは青魚100gに含まれる量です。目安はとしては、1日にアジの開き1枚あるいはサバ1切程度です。
野菜
厚生労働省は、野菜を1日350g以上摂取することを推奨しています。野菜には多くの食物繊維が含まれています。食物繊維は腸内環境を整え、大腸の病気などを抑制する働きや便秘の予防にもつながるといわれています。
また、日本人の死因の半分以上は、3大生活習慣病と呼ばれるがん、心臓病、脳卒中です。これまでの研究で、野菜に含まれる食物繊維や抗酸化性を有するビタミン、カリウムなどが効果的に働くことが明らかにされています。そのほかにも免疫機能の向上や抗酸化作用を有するポリフェノールなどの成分が含まれています。酸化は、多くの病気や老化の原因となり、がんや認知症、生活習慣病とも密接な因果関係があるといわれています。
野菜にはこれらの成分が多く含まれていることから、厚生労働省は1日350g以上の摂取を推奨しています。
果物
果物には、ビタミン類が豊富に含まれ、特にビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きがあります。また、正常な血圧を保つ働きをするミネラル分のカリウムや食物繊維も含まれます。食物繊維は、腸内からの糖質の吸収をおだやかにすることで急激な血糖値の上昇を抑える働きがあります。そのほかにも、抗酸化作用を有するポリフェノールや腸内環境を整えるオリゴ糖、有機酸が含まれます。
厚生労働省によれば、果物は1日に200g摂取することが目安となっています。野菜は意識して摂取しているかもしれませんが、果物もその必要がありそうです。
なお、果物200gの目安としては、みかんであれば2個、リンゴや梨なら半分程度、ぶどうは1/2房程度です。
国内外の研究に基づく確かなこと
健康な食生活について、インターネットで検索すると、さまざまな情報があふれています。この中には間違った情報も見受けられます。知見のある医師や栄養士が発言しているので、問題ないと思うかもしれませんが、残念なことにそうとは限らないようです。
健康的な食生活に取り組む上で、さまざまな研究結果から明らかなことは、バランスのいい食事であり、これに勝るものはありません。
バランスの良い食事とは、魚や野菜、果物、そしてオリーブオイルとナッツ類を毎日適量摂取することです。
まとめ
健康について気になることがあれば、Websiteから簡単に情報を入手できますが、一方で間違った情報も見受けられるようです。はたして、どの情報が本当に正しいのでしょうか。
医学的根拠に基づいた本当に体にいい食事は、地中海食と言われています。地中海食とされる食材は、オリーブオイルやナッツ類、魚、野菜、果物の5つです。
オリーブオイルが健康にいいといわれる理由は、オレイン酸などの一価不飽和脂肪酸や酸化を防ぐビタミンE、ポリフェノールを多く含んでいるからです。ナッツ類は、不飽和脂肪酸だけでなく、食物繊維やミネラル、ビタミンなどの成分を多く含んでいます。アジやサバ、イワシ、サンマなどの青魚は、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸を多く含みます。野菜には、食物繊維やビタミン、カリウム、ポリフェノールなどの成分が含まれています。フルーツには、ビタミン類のほかにミネラルや食物繊維も含まれます。これらの成分が体の健康維持を担ってくれています。
さまざまな研究結果から明らかなことは、魚や野菜、果物、そしてオリーブオイルとナッツ類を毎日適量摂取するバランスのとれた食事が、健康的な食事といえます。
自身のため、ご家族のため、ぜひこれらの食材を日々の食生活に取り入れてください。