スッポン
スッポンは南アメリカ以外の熱帯から温帯にかけて、世界に広く生息している淡水性のカメの仲間で、古くから滋養強壮に効果のある食材として知られています。
特に中国では3000年以上も前から、滋養強壮、不老長寿に効果があるとして珍重され、日本でも7世紀末にスッポンが献上された記録が残っています。
現在のところ、天然物は少なく、ほとんどが養殖物で、抽出物として顆粒や錠剤、カプセル、ドリンク剤など各種の機能性食品に利用されています。
スッポンは良質なたんぱく質、ビタミン、ミネラルをバランスよく含み、ほかの動物と異なり、不飽和脂肪酸のリノール酸に富んでいることが特徴で、疲労の回復、気力体力の充実に効果が期待されています。強壮効果を裏付ける成分は、いまだ特定されていませんが、スッポンの良質で豊富なアミノ酸にそのパワーの源があると考えられています。良質なカルシウムは骨を丈夫にし、敏捷性などの運動能力を向上させます。鉄、ビタミンB12、葉酸などは造血作用を強化し、貧血の改善効果が報告されています。リノール酸は、コレステロールを減らし、動脈硬化を予防します。
スッポンの食べ頃は、10月から翌年の4月頃です。じっくり冬眠させると、産卵のため脂がのって美味です。生き血をとって料理に加えたり、そのまま飲んだりします。肝もそのまま食べられます。いずれも補血や強壮剤として、珍重されています。ほかに甲羅を剥がし、スープや鍋物に使用します。鮮度が落ちやすいので、生きているものを食べる直前に調理するのがポイントです。
プラセンタ/胎盤
哺乳動物の胎児は、プラセンタ(胎盤)によって母体と結び付き、酸素や栄養の補給を受け、老廃物を輩出して生命を維持し、成長していきます。プラセンタは、それだけ重要な働きができる優れた成分を豊富に備えていることを意味しています。実際に動物が出産直後に胎盤をきれいに食べてしまうのは、出産で衰えた体力を補うものと考えられています。
プラセンタへの関心は古く、特に中国では16世紀の薬物書にその記載があります。日本では江戸時代に虚を補う薬として、全身衰弱、肺結核、貧血、ぜんそくなどに用いられてきましたが、科学的な研究は戦中から戦後にかけて始まり、1960年代に入って各種の成分分析により、次々と効果が明らかとなっています。
現在プラセンタは摂取しやすい機能性食品として、また美肌に効く化粧品として使用されています。医薬品としても認定されており、慢性肝炎、胃十二指腸潰瘍、更年期障害に用いられています。原材料は牛や豚のプラセンタです。人の胎盤は医薬品となり、食品ではありません。
プラセンタには、各種のアミノ酸、ペプチド、ビタミン、ミネラルなど生理活性に作用する成分がバランスよく豊富に含まれています。その効用は、血行を良くし、免疫機能を高めて弱った体力を回復させます。そのほかに抗酸化作用、抗炎症作用、自律神経及びホルモンの調整作用、抗アレルギー作用など多岐にわたっています。
マムシ
マムシは日本各地の草むらなど湿地帯に生息する毒蛇です。体長は約50cmで、頭は三角形、円状黒色の斑紋があるのが特徴です。古くから民間療法の滋養強壮剤として用いられてきましたが、マムシに含まれる豊富な栄養成分が明らかにされるとともに機能性食品への使用に関心が寄せられています。粉末にして錠剤、あるいはドリンク剤として製品化されています。中国では、マムシの皮と内臓を取り除いて乾燥させたものを反鼻(はんぴ)といい、漢方薬として、用いられます。
マムシにはたんぱく質、ペプチド、アミノ酸が豊富に含まれます。タウリンやメチオニン、チロシン、グルタミン酸は神経の高ぶりを抑え、血圧の正常化する働きがあります。強壮効果をもたらす有効成分としては、良質のたんぱく質と考えられています。また、マムシの筋肉と内臓に含まれるペプチドは、体内の生理活性に有効で、血流を良くし、血圧を下げ、心臓の正常化に寄与します。また、マムシの脂肪は動物性ですが、リノール酸を多く含んでおり、コレステロールを減らし、動脈硬化を防ぎます。カルシウムが多いのも特徴で、丈夫な歯や骨をつくるだけでなく、イライラを鎮めて精神を安定させます。
民間療法では、捕獲直後のマムシの生き血や肝、生きたまま漬け込んだマムシ酒、燻製として用いられます。
まとめ
スッポンは南アメリカ以外の熱帯から温帯にかけて、世界に広く生息している淡水性のカメの仲間で、古くから滋養強壮に効果のある食材として知られています。特に中国では3000年以上も前から、滋養強壮、不老長寿に効果があるとして珍重され、日本でも7世紀末にスッポンが献上された記録が残っています。スッポンは良質なたんぱく質、ビタミン、ミネラルをバランスよく含み、ほかの動物と異なり、不飽和脂肪酸のリノール酸に富んでいることが特徴で、疲労の回復、気力体力の充実に効果が期待されています。スッポンの食べ頃は、10月から翌年の4月頃です。じっくり冬眠させると、産卵のため脂がのって美味です。
哺乳動物の胎児は、プラセンタ(胎盤)によって母体と結び付き、酸素や栄養の補給を受け、老廃物を輩出して生命を維持し、成長していきます。プラセンタは、それだけ重要な働きができる優れた成分を豊富に備えていることを意味しています。実際に動物が出産直後に胎盤をきれいに食べてしまうのは、出産で衰えた体力を補うものと考えられています。原材料は牛や豚のプラセンタです。人の胎盤は医薬品となり、食品ではありません。プラセンタには、各種のアミノ酸、ペプチド、ビタミン、ミネラルなど生理活性に作用する成分がバランスよく豊富に含まれています。その効用は、血行を良くし、免疫機能を高めて弱った体力を回復させます。
マムシは日本各地の草むらなど湿地帯に生息する毒蛇です。体長は約50cmで、頭は三角形、円状黒色の斑紋があるのが特徴です。古くから民間療法の滋養強壮剤として用いられてきました。強壮効果をもたらす有効成分としては、良質のたんぱく質と考えられています。