食べ物は、口腔内で細かくかみ砕かれ、唾液と混ざり合い、唾液中の消化酵素の作用をうけ、口腔から咽頭、食道を経て胃に送られます。胃に入った食べ物は、胃液の作用を受けて半流動状になります。食べ物が胃に入ると蠕動運動が起こり、少しずつ十二指腸へ送られます。十二指腸から小腸に送られ、ここで十分な消化吸収作用を受けて、水分と栄養分の80%が吸収されます。大腸では、小腸で吸収されなかった水分を吸収します。大腸の終わりとなる結腸から肛門につながるところが直腸です。直腸は、排便まで多くの便を溜めておけるようになっています。
食べ物が排泄されるまでの時間は、食後24~72時間です。全長9〜10メートルにも及ぶ1本の管をゆっくりと移動して栄養分となり、残ったものが便として排出されます。
果物や野菜は消化にかかる時間が短いことで、胃腸に負担がかかりにくく、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールなどを効率よく摂取することができます。一方、肉類や貝類は消化にかなりの時間を要します。 健康的な腸の条件は、栄養をしっかりと吸収できること、不要なものを排出できること、免疫機能を保てることです。
食べ物の通過経路と通過時間
食べ物は、口腔内で細かくかみ砕かれ、唾液と混ざり合い、唾液中の消化酵素の作用をうけ、口腔から咽頭、食道を経て胃に送られます。通過時間はおおよそ10秒です。
胃に入った食べ物は、胃液の作用を受けて半流動状になります。食べ物が胃に入ると蠕動運動が起こり、少しずつ十二指腸へ送られます。所要時間は、おおよそ3時間です。天ぷらをはじめとした脂質の多い食べ物では、4~5時間かかります。
十二指腸から体の中で一番長い臓器で、伸ばすと全長6~7mになる小腸に送られ、ここで十分な消化吸収作用を受けて、水分と栄養分の80%が吸収されます。回盲部に送られるまでにおおよそ7~9時間かかります。
回盲部から結腸まではおおよそ25~30時間となり、小腸で吸収されなかった水分を吸収します。繊維質などは、徐々に固形化されて便となります。大腸の終わりとなる結腸から肛門につながるところが直腸です。便は1日に数回起こる蠕動運動によって直腸に送られますが、直腸は結腸に比べてやや太く、排便まで多くの便を溜めておけるようになっています。直腸に滞在しているのはおおよそ30時間といわれています。
食べ物が排泄されるまでの時間は、食後24~72時間です。全長9〜10メートルにも及ぶ1本の管をゆっくりと移動して栄養分となり、残ったものが便として排出されます。便は、溜まることで便意が生じます。
食べ物の消化にかかる時間
食べ物を単体で摂取した場合、胃から小腸に移動する時間の目安は、野菜ジュースで20分、メロン20分、スイカ20分、柑橘類30分、バナナ50分、トマト20分、レタス20分、きゅうり20分、ズッキーニ50分、ブロッコリー50分、根菜類50分、かぼちゃ60分、さつまいも60分、穀類60~120分、豆類60~120分、ナッツ類120~180分、卵45分 魚60分、鶏肉120分、牛肉240分、豚肉300分、貝類480分です。
果物や野菜は消化にかかる時間が短いことで、胃腸に負担がかかりにくく、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールなどを効率よく摂取することができます。
一方、肉類や貝類は消化にかなりの時間を要します。
健康的な腸の状態
人が活動するためのエネルギーや体をつくる原材料は、食事から摂った栄養素です。消化吸収がきちんと行われ、栄養が充足していなければ、健やかな状態とはなりません。
健康的な腸の条件は、栄養をしっかりと吸収できること、不要なものを排出できること、免疫機能を保てることです。
大腸が健康的な状態であれば、水分を吸収して便を適度な硬さにするとともに、蠕動運動でスムーズな排出を促してくれます。不要なものがきちんと出ることで、腸内の有害な物質が生成されることもなくなります。
腸は、消化吸収だけでなく、ウイルスなどの病原体から体を守ってくれる免疫機能と深くかかわりがあります。健康的な腸は、腸内環境も良好です。
まとめ
食べ物は、口腔内で細かくかみ砕かれ、唾液と混ざり合い、唾液中の消化酵素の作用をうけ、口腔から咽頭、食道を経て胃に送られます。胃に入った食べ物は、胃液の作用を受けて半流動状になります。食べ物が胃に入ると蠕動運動が起こり、少しずつ十二指腸へ送られます。十二指腸から小腸に送られ、ここで十分な消化吸収作用を受けて、水分と栄養分の80%が吸収されます。大腸では、小腸で吸収されなかった水分を吸収します。大腸の終わりとなる結腸から肛門につながるところが直腸です。直腸は、排便まで多くの便を溜めておけるようになっています。
食べ物が排泄されるまでの時間は、食後24~72時間です。全長9〜10メートルにも及ぶ1本の管をゆっくりと移動して栄養分となり、残ったものが便として排出されます。
果物や野菜は消化にかかる時間が短いことで、胃腸に負担がかかりにくく、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールなどを効率よく摂取することができます。一方、肉類や貝類は消化にかなりの時間を要します。
健康的な腸の条件は、栄養をしっかりと吸収できること、不要なものを排出できること、免疫機能を保てることです。