【想像力がかき立てられる】禁断の果実

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 聖書の創世記によると、エデンの東側には果樹の豊かに茂るパラダイスがあって、そこにはアダムとイブのふたりが、他の動物たちと仲良く暮らしていました。その楽園の中央には生命の樹と知識の樹の2本が存在しています。人間は神より、生命の樹を含め、すべての樹の果実は食べても良いが、知識の樹の果実だけは食べることを禁じられていました。ところが、イブは、蛇に誘惑され、騙されて知識の樹の果実を食べてしまいました。そして、アダムにも、その果実を採って食べさせました。その結果、二人は死すべき運命を与えられ、楽園から追放されてしまうことになりました。

 このアダムとイブが食べてしまった禁断の果実はいったいなんでしょうか。

 パラダイスに存在する知識の樹については、宗教家をはじめさまざまな人々により探求されてきました。知識の樹は何かということを聖書の中から導き出すとすれば、イチジクと考えるのが最も自然な結論です。その理由は、アダムとイブが禁断の果実を食べると、眼が開け、自分たちの裸であることがわかったので、いちじくの葉を腰に巻いたと書かれているからです。つまり、アダムとイブが禁断の果物を食べたとき、最も身近にあった樹木がイチジクであったということです。

 一方、現代においてイブに対する蛇の誘惑場面には、その禁断の果実としてリンゴが使われます。しかし、聖書の創世記にはリンゴは出てきません。どうしてリンゴが禁断の果実になったのでしょうか。一説によるとラテン語で悪を意味する単語は、ラテン語のリンゴを意味する単語と綴りが同じです。発音は少々異なりますが、綴りはまったく同じが故に、人間に悪をもたらした禁断の果実はリンゴということになったようです。これは一種の語呂合わせですが、西欧では定説になっています。

 イチジクは、イラクサ目クワ科イチジク属の落葉樹木です。食用にされる部分は、厳密には果実ではなく、イチジクの花にあたる部分です。イチジクは隠頭花序(いんとうかじょ)と呼ばれる花を付け、果実のように見える部分は、花軸が肥大化したもので、切ったときに粒々に見える花があります。味に癖や酸味はなく、甘いです。柔らかく、ねっとりとして、プチプチとした食感があります。

 リンゴは、バラ科リンゴ属の樹木になる果実です。日本には明治時代に導入され、日本の気候風土に合わせ品種改良が盛んに行われ、さまざまな品種が生まれています。中でもふじは、世界の各地で栽培され、世界で最もたくさん生産されているリンゴとなっています。日本で栽培されているリンゴの約半分がふじです。次いでつがる、王林、ジョナゴールドなどがあります。主なリンゴの産地は、青森や長野です。

禁断の果実

 聖書の創世記第1章では、神による天と地、動物と植物などの創造が描かれています。第2章でエデンの園と人間の創造が描かれます。神は土(ヘブライ語のアダマ)から自分の姿に似たアダムを造ってエデンの園に住まわせ、自分の代理者としてすべての動物や植物を支配させます。しかし、アダムは他の生物が雄と雌なのに対して、自分だけが独りなのを不満に思い、仲良く睦み合うことのできる存在がほしいと神に頼みました。神はアダムの希望を聞き入れて、彼の肋骨からイブを造ってアダムに与えました。アダムとイブは、神よりエデンの支配者としての地位が与えられ、ただひとつのことを除いて、あらゆる自由が認められていました。ひとつの禁じられていたことは、禁断の果実を食べるなということです。

 エデンとは、神が天地創造を行った際に、あらかじめ人間のために用意した場所です。そして、エデンの東側には、美しいパラダイスと呼ぶ楽園を造りました。ですので、エデンとパラダイスは同一ではなく、パラダイスはエデンに隣接した場所となります。

 エデンの東側には果樹の豊かに茂るパラダイスがあって、そこにはアダムとイブのふたりが、他の動物たちと仲良く暮らしていました。その楽園の中央には生命の樹と知識の樹の2本が存在しています。人間は神より、生命の樹を含め、すべての樹の果実は食べても良いが、知識の樹の果実だけは食べることを禁じられていました。ところが、イブは、蛇に誘惑され、騙されて知識の樹の果実を食べてしまいました。そして、アダムにも、その果実を採って食べさせました。その結果、二人は死すべき運命を与えられ、楽園から追放されてしまうことになりました。

 このアダムとイブが食べてしまった禁断の果実はいったいなんでしょうか。長年、いろいろと話題にされてきましたが、そもそもエデンやパラダイスという超現実的な世界に存在している生命の樹も知識の樹も超現実的な樹木なのかもしれません。そのため、むしろ想像力がかき立てられることになります。

 パラダイスに存在する知識の樹については、宗教家をはじめさまざまな人々により探求されてきました。知識の樹は何かということを聖書の中から導き出すとすれば、イチジクと考えるのが最も自然な結論です。その理由は、アダムとイブが禁断の果実を食べると、眼が開け、自分たちの裸であることがわかったので、いちじくの葉を腰に巻いたと書かれているからです。つまり、アダムとイブが禁断の果物を食べたとき、最も身近にあった樹木がイチジクであったということです。ミケランジェロによる天井画にも禁断の果実として、イチジクが描かれています。

 一方、現代においてイブに対する蛇の誘惑場面には、その禁断の果実としてリンゴが使われます。しかし、聖書の創世記にはリンゴは出てきません。どうしてリンゴが禁断の果実になったのでしょうか。

 一説によるとラテン語で悪を意味する単語は、ラテン語のリンゴを意味する単語と綴りが同じです。発音は少々異なりますが、綴りはまったく同じが故に、人間に悪をもたらした禁断の果実はリンゴということになったようです。これは一種の語呂合わせですが、西欧では定説になっています。

 イギリスの17世紀の詩人ミルトンによる創世記をテーマにした叙事詩失楽園では、蛇がイブを誘惑する場面でリンゴが登場しており、この作品が世界中で読まれるにつれてリンゴ説も広がり、今日ではポピュラーな説となったようです。

禁断の果実とされるイチジク

 イチジクは、イラクサ目クワ科イチジク属の落葉樹木です。食用にされる部分は、厳密には果実ではなく、イチジクの花にあたる部分です。イチジクは隠頭花序(いんとうかじょ)と呼ばれる花を付け、果実のように見える部分は、花軸が肥大化したもので、切ったときに粒々に見える花があります。

 イチジクの名前は、中国名の映日果がなまってイチジクとなったという説と、1日1個ずつ熟すことからイチジクとなったという説があります。無花果と書きますが、実際には花が咲かないわけではありません。果実のように見える部分の中に無数の白い花を咲かせています。

  国内で流通しているイチジクのおよそ8割は、桝井ドーフィンという品種です。そのほかに蓬莱柿(ほうらいし)、とよみつひめ、ビオレ・ソリエスなどがあります。近年では、海外の白イチジク品種の栽培も増えてきています。

 味に癖や酸味はなく、甘いです。柔らかく、ねっとりとして、プチプチとした食感があります。

禁断の果実とされるリンゴ

 リンゴは、バラ科リンゴ属の樹木になる果実です。日本には明治時代に導入され、日本の気候風土に合わせ品種改良が盛んに行われ、さまざまな品種が生まれています。中でもふじは、世界の各地で栽培され、世界で最もたくさん生産されているリンゴとなっています。

 現在主に栽培されている品種は、100種前後と言われていますが、世界的には数千~1万種ほどになります。日本では、約半分がふじです。次いでつがる、王林、ジョナゴールドなどがあります。製菓などでは一般的に紅玉がいいと言われています。

 リンゴは、熟してくるとリノール酸やオレイン酸などの不飽和脂肪酸がたくさんつくられ、これらの成分とリンゴの皮に含まれる成分によって天然のワックス状の膜が形成されます。これはリンゴ中の水分などを外に逃がさないようにする働きがあります。

 主なリンゴの産地は、青森や長野です。そのほかにも、東北地方や北海道の一部からも出荷されています。

 リンゴが収穫される時期は、各品種とも1~2ヵ月間程度です、冷蔵することで3ヵ月間は貯蔵でき、市場に出回る期間はかなり幅があります。品種によっては、夏前まで店頭に出出回ります。品種にもよりますが、おおむねリンゴの旬は秋から冬です。

まとめ

 聖書の創世記によると、エデンの東側には果樹の豊かに茂るパラダイスがあって、そこにはアダムとイブのふたりが、他の動物たちと仲良く暮らしていました。その楽園の中央には生命の樹と知識の樹の2本が存在しています。人間は神より、生命の樹を含め、すべての樹の果実は食べても良いが、知識の樹の果実だけは食べることを禁じられていました。ところが、イブは、蛇に誘惑され、騙されて知識の樹の果実を食べてしまいました。そして、アダムにも、その果実を採って食べさせました。その結果、二人は死すべき運命を与えられ、楽園から追放されてしまうことになりました。

 このアダムとイブが食べてしまった禁断の果実はいったいなんでしょうか。

 パラダイスに存在する知識の樹については、宗教家をはじめさまざまな人々により探求されてきました。知識の樹は何かということを聖書の中から導き出すとすれば、イチジクと考えるのが最も自然な結論です。その理由は、アダムとイブが禁断の果実を食べると、眼が開け、自分たちの裸であることがわかったので、いちじくの葉を腰に巻いたと書かれているからです。つまり、アダムとイブが禁断の果物を食べたとき、最も身近にあった樹木がイチジクであったということです。

 一方、現代においてイブに対する蛇の誘惑場面には、その禁断の果実としてリンゴが使われます。しかし、聖書の創世記にはリンゴは出てきません。どうしてリンゴが禁断の果実になったのでしょうか。一説によるとラテン語で悪を意味する単語は、ラテン語のリンゴを意味する単語と綴りが同じです。発音は少々異なりますが、綴りはまったく同じが故に、人間に悪をもたらした禁断の果実はリンゴということになったようです。これは一種の語呂合わせですが、西欧では定説になっています。

 イチジクは、イラクサ目クワ科イチジク属の落葉樹木です。食用にされる部分は、厳密には果実ではなく、イチジクの花にあたる部分です。イチジクは隠頭花序(いんとうかじょ)と呼ばれる花を付け、果実のように見える部分は、花軸が肥大化したもので、切ったときに粒々に見える花があります。味に癖や酸味はなく、甘いです。柔らかく、ねっとりとして、プチプチとした食感があります。

 リンゴは、バラ科リンゴ属の樹木になる果実です。日本には明治時代に導入され、日本の気候風土に合わせ品種改良が盛んに行われ、さまざまな品種が生まれています。中でもふじは、世界の各地で栽培され、世界で最もたくさん生産されているリンゴとなっています。日本で栽培されているリンゴの約半分がふじです。次いでつがる、王林、ジョナゴールドなどがあります。主なリンゴの産地は、青森や長野です。

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