なぜあの人はよく風邪をひくのか?
社会人となってからかなりの年月が経ちますが、私は風邪をひいたことがありません。「ばかは風邪をひかない。」ということわざは、本来の意味は人間の鈍感さを指し、風邪をひいてもその症状を自覚できていないことの例えですが、もしかすると当てはまっているのかもしれません。ともあれ、風邪をひかない、体調不良で休まないということを継続中です。
さて、身近に風邪ですぐ休む人、風邪をひいても出てくる人がいませんか。なぜこうも風邪をひくのか、様子を見ているとあくまでも自分のまわりの場合ですが、原因が明らかとなってきます。
・体の冷やしすぎ
真夏でも問題ですが、エアコンは18℃設定、エアコンの吹き出し口に陣取ります。冬でも通勤時に汗をかき、扇風機をフル回転させています。
・食生活の乱れ
朝食抜きは当たり前で、自分の好きなものだけ食べ、嫌いなものは躊躇なく残します。毎日目玉焼きハンバーグなど同じもの食べ続けていることもあります。
・お風呂に入らずシャワーのみ
お風呂にお湯を張ることが面倒で、真冬でもシャワーのみです。しかも、高速で5分以内に出てきます。
・いっきに糖質を多く含む水分を摂取
朝起きて甘い炭酸飲料をガブ飲みしています。疲れた時は、エネルギーをチャージしたいらしく、いっきにエナジードリンクを飲み干します。口腔内の乾燥には、無頓着のようです。
・ものごとに対し悲観的
仕事や私生活で上手くいかない時に自分を責め、どうせ自分には能力がないと決めつけてしまいます。まわりに相談することもあまりせず、ストレスをためてしまいがちです。
・睡眠不足
毎日のように夜遅くまで飲み、あるいはゲームに夢中になって、寝不足のまま出社します。仕事中は精彩を欠き、ウトウトしています。
・運動不足
そもそも運動自体が嫌いです。歩くことすら避け、目的地まですぐなのにタクシーを使います。また、自宅の寝床から手の届く範囲に必要なすべてのものを置き、寝転んだ状態で過ごします。一歩も寝床から出ようとしません。
このままでは、どう考えても体に良くありません。
風邪をひかない方法とは?
どうすれば、風邪をひかない体になることができるのでしょうか。風邪をひかない人は、私も含め、以下のことを意識して生活しています。
・体を冷やさない
体が冷えると体内の酵素の働きが弱くなります。酵素は、食べ物を分解することや体の構成成分を生み出すこと、活性酸素などの体に有害な物質を取り除くことなど、生命を維持するための働きがあります。酵素がもっとも活動しやすい温度は、36.5℃です。体が冷えることで、血流も悪くなります。血流が悪いと栄養成分が全身に行きわたりにくくなるばかりか、老廃物も蓄積され、排出されにくくなります。
・規則正しくバランスのとれた食事をする
バランスのとれた食事とは、主食、主菜、副菜が揃ったエネルギーが適切で必要な栄養素が適量含まれている食事です。主菜は、肉や魚、大豆製品、卵などのたんぱく質を多く含む食品です。副菜は、野菜、海藻、きのこなど、ビタミンやミネラル、食物繊維が多く含まれる食品です。一緒ににんにくやしょうが、わさび、唐辛子を適量摂ることも健康に効果的です。
・お風呂に入ってリラックスする
39~41℃のお風呂に10~15分入ることで、温熱効果や水圧のマッサージ効果から、血流が良くなります。また、浮力効果で、関節や筋肉が重さから解放され、リラックスした状態になります。
・こまめに水分をとる
水分不足で血流が悪くなると、免疫の働きも悪くなります。水分は、摂取しても体に浸透するまでに20分ほどかかります。一度にたくさんの水分を摂っても、うまく吸収することができません。水分はこまめに少しずつ摂ることが大切です。厚生労働省では「健康のために水を飲もう」推進運動として、就寝中の水分不足に備えて、夜寝る前と朝起きた後に、それぞれコップ1杯ずつを飲むことを推進しています。一説によると口から入ったウィルスは、喉の粘膜に留まり、20分程度でそこから体内に入り込むようです。こまめに水分をとることで、胃に流してしまうと、胃酸により分解されてしまいます。
・ものごとをすべて良い方向に考える
楽観的でストレスを感じにくい人は、そうでない人に比べて、免疫力が高くなることが知られています。笑うことも免疫力の向上が示唆されています。逆に悲観的にものごとを考え、ストレスを感じやすいと、免疫機能が低下するため、風邪にかかりやすくなります。
・十分に睡眠をとる
十分な睡眠をとることで、心身の疲労を回復させることができます。睡眠中に体内の修復や回復を促す成長ホルモンが分泌され、代謝活動が進みます。脳も自律神経の働きが整うことで、ストレスから回復します。一方、十分な質のよい睡眠をとれないと、ホルモンのバランスが崩れ、免疫などの働きが低下します。
・適度に運動する
適度な運動をすることで、血流が良くなり、免疫力が向上します。激しい運動は、体内で活性酸素の増加をまねく恐れがあり、逆効果となります。
まとめ
まわりを見渡すといつも風邪をひいている人がいます。原因はさまざまですが、食生活の乱れや睡眠不足、運動不足、悲観的な思考法などにより、体の免疫力低下をまねいています。一方で、風邪をひかない人は、体を冷やさず、十分な睡眠をとり、楽観的な思考法をもち、規則正しい生活をおくっています。そのことが免疫力を高めることになり、結果的に風邪をひきにくくしています。
少しでも心当たりがあれば、今からでも遅くありません。できるところから実践していきましょう。