世界ではさまざまな地域で飢餓が広がっており、2019年に発表された報告書によると、世界の飢餓人口が8億2,000万人にものぼるとされています。
飢餓の要因としてひとつとしてあげられるのが、自然災害です。干ばつや洪水などが起こると農作物が被害を受けます。アフリカ、中央アジア、南アジアなどを中心に今も紛争が起こっている地域があります。紛争が起これば、その地域に住んでいた人は住まいを追われ、農地などを捨てて難民キャンプに避難する人も多くいます。貧困も飢餓の原因となります。農業が主の産業となっている貧困国などに住む人々は、慢性的な貧困状態に陥っている人も多いです。
日本では1年間におおよそ9,000万トンの食料を消費していますが、廃棄される食料の量は1,900万トン以上で、おおよそ900万トンはまだ食べられる状態であるという調査結果もあります。問題はそれが正しく行き渡らないところにあります。
飽食の時代といわれて久しいですが、日本人のエネルギー摂取量は推定必要量に足りていないというのが現状です。食生活において、エネルギー摂取量は減少傾向である一方、脂肪エネルギー比率は増加しています。食事が欧米化した結果、ファストフードをよくとるなど脂質の摂取量が増えたためと考えられています。逆に、野菜摂取量はおおよそ290gと目標値とする350gを下回っています。
肥満は、体脂肪の蓄積が進行して起こります。肥満の中でも、内臓脂肪型肥満は要注意です。これは、皮下脂肪とは異なり、肝臓や腸管など腹部内臓の周囲に脂肪がつく症状で、高脂血症や高血圧症、糖代謝異常、動脈硬化などの生活習慣病の原因になる危険性が極めて高くなります。
万病のもととなる肥満ですが、これを防ぐには生活習慣を見直すことです。欧米化し過食化した食習慣を和食に切り替えること、適度の運動を続けること、ストレスをためないこと、睡眠を十分にとることなどです。
世界の飢餓の現状
世界ではさまざまな地域で飢餓が広がっており、2019年に発表された報告書によると、世界の飢餓人口が8億2,000万人にものぼるとされています。
その中でも最も厳しい状況に置かれているのはアフリカです。飢餓蔓延率は、世界で最も高いとされ、飢餓人口は2億6,000万人となります。
飢餓や食糧不足の地域では蔓延率が上昇傾向にあり、特に東アフリカでは人口の31%が栄養不足に苦しんでいる状況です。
飢餓人口が最も多いのはアジアと言われています。その数は5億1,000万人以上とされ、その多くは南アジア諸国に住む人々です。
飢餓の要因としてひとつとしてあげられるのが、自然災害です。干ばつや洪水などが起こると農作物が被害を受けます。世界中で食糧不足に苦しむ人の80%以上が、自然災害が発生しやすい環境で暮らしていると言われています。そこで暮らす人の多くは、農業で生計を立てており、人口増加、生態系の悪化、気候変動などの影響でさらに打撃を受けてしまいます。
アフリカ、中央アジア、南アジアなどを中心に今も紛争が起こっている地域があります。紛争が起これば、その地域に住んでいた人は住まいを追われ、農地などを捨てて難民キャンプに避難する人も多くいます。紛争が続いていると住んでいた場所に帰ることは難しく、帰れたとしても元の生活に戻るためには、多くの時間を要すことになります。その間、農作物をつくることもままならず、食糧不足は深刻になります。避難した人々は、紛争が終わるまでは難民キャンプでの生活となり、満足な食事や十分な水を得ることも困難な状態となり、飢餓状態に陥る人が増えることにもつながります。
貧困も飢餓の原因となります。農業が主の産業となっている貧困国などに住む人々は、慢性的な貧困状態に陥っている人も多いです。貧困であることから農業を行うための土地や水、種を確保する資金がないことで自給自足ができない、満足に食料を買うお金も無い状態となり、飢餓から抜け出せません。また、満足な教育を受けられないことから、他の職業に就き、貧困から脱出することもできないケースが多くなります。
食料が行き渡らないという問題
食に起因する生活習慣病や肥満などで苦しんでいる人は、世界で10億人いるといわれています。
日本では1年間におおよそ9,000万トンの食料を消費していますが、そのおおよそ60%は海外からの輸入に依存しています。
廃棄される食料の量は1,900万トン以上で、おおよそ900万トンはまだ食べられる状態であるという調査結果もあります。世界の食糧援助の量が740万トンであることから考えると、この食品ロスの多さは異常かもしれません。
世界に飢えている人が多いというと食料不足が真っ先に取り上げられますが、果たして世界の食料は不足しているのでしょうか。世界には、世界中の人々を養うのに十分な食料があるのかもしれません。問題はそれが正しく行き渡らないところにあります。
摂取エネルギー不足と肥満
飽食の時代といわれて久しいですが、日本人はカロリーを摂り過ぎているのでしょうか。食べ過ぎや過剰なダイエットによる痩せすぎに警鐘が鳴らされがちですが、実際には性別年代を問わず、エネルギー摂取量は推定必要量に足りていないというのが現状です。
高齢化に伴って、全体の摂取量平均値が下がりますが、国民健康栄養調査によれば、いわゆる働き盛りの年代ですら、必要量を下回っています。
肥満は、過食と運動不足が原因といわれています。しかし、日本人の多くはエネルギー摂取が過剰ではないことから、問題は食事の内容にあると考えられます。
食生活において、エネルギー摂取量は減少傾向である一方、脂肪エネルギー比率は増加しています。食事が欧米化した結果、ファストフードをよくとるなど脂質の摂取量が増えたためと考えられています。逆に、野菜摂取量はおおよそ290gと目標値とする350gを下回っています。食塩摂取量が高いことも問題です。
肥満は、体脂肪の蓄積が進行して起こります。肥満の中でも、内臓脂肪型肥満は要注意です。これは、皮下脂肪とは異なり、肝臓や腸管など腹部内臓の周囲に脂肪がつく症状で、高脂血症や高血圧症、糖代謝異常、動脈硬化などの生活習慣病の原因になる危険性が極めて高くなります。
肥満は、ストレスも原因といわれています。過度のストレスは、自律神経系や副腎皮質ホルモンなどの内分泌系の変調をもたらし、これが肥満などに影響を与えます。
肥満を防ぐには
万病のもととなる肥満ですが、これを防ぐには生活習慣を見直すことです。欧米化し過食化した食習慣を和食に切り替えること、適度の運動を続けること、ストレスをためないこと、睡眠を十分にとることなどです。
また、内臓脂肪型肥満の危険性を判断する数値として、腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上のときは要注意となります。
BMIは、Body Mass Indexの略で肥満度を表す単位です。肥満度(BMI)は、体重(kg)/身長(m²)で表されます。すなわち、体重を身長の二乗で割ったもので、この数値が25以上であれば肥満と診断されます。
まとめ
世界ではさまざまな地域で飢餓が広がっており、2019年に発表された報告書によると、世界の飢餓人口が8億2,000万人にものぼるとされています。
飢餓の要因としてひとつとしてあげられるのが、自然災害です。干ばつや洪水などが起こると農作物が被害を受けます。アフリカ、中央アジア、南アジアなどを中心に今も紛争が起こっている地域があります。紛争が起これば、その地域に住んでいた人は住まいを追われ、農地などを捨てて難民キャンプに避難する人も多くいます。貧困も飢餓の原因となります。農業が主の産業となっている貧困国などに住む人々は、慢性的な貧困状態に陥っている人も多いです。
日本では1年間におおよそ9,000万トンの食料を消費していますが、廃棄される食料の量は1,900万トン以上で、おおよそ900万トンはまだ食べられる状態であるという調査結果もあります。問題はそれが正しく行き渡らないところにあります。
飽食の時代といわれて久しいですが、日本人のエネルギー摂取量は推定必要量に足りていないというのが現状です。食生活において、エネルギー摂取量は減少傾向である一方、脂肪エネルギー比率は増加しています。食事が欧米化した結果、ファストフードをよくとるなど脂質の摂取量が増えたためと考えられています。逆に、野菜摂取量はおおよそ290gと目標値とする350gを下回っています。
肥満は、体脂肪の蓄積が進行して起こります。肥満の中でも、内臓脂肪型肥満は要注意です。これは、皮下脂肪とは異なり、肝臓や腸管など腹部内臓の周囲に脂肪がつく症状で、高脂血症や高血圧症、糖代謝異常、動脈硬化などの生活習慣病の原因になる危険性が極めて高くなります。
万病のもととなる肥満ですが、これを防ぐには生活習慣を見直すことです。欧米化し過食化した食習慣を和食に切り替えること、適度の運動を続けること、ストレスをためないこと、睡眠を十分にとることなどです。