筋肉質の世界的なアクション俳優として有名なアーノルド・シュワルツェネッガーやシルヴェスター・スタローンですが、その肉体を維持するためにどのような食事をとっているのでしょうか。
アーノルド・シュワルツェネッガーの食事
アーノルド・シュワルツェネッガーは、練習を行ない、食事法を改善した結果、筋肉はますますサイズアップし、余分な脂肪は極限までカットされ、周囲の人が驚嘆するまでに完成された肉体を得ることに成功しました。
最盛期の体のサイズは、身長187cm、体重106kg、胸囲145cmを誇り、胸囲にいたっては2人分近い数字となります。この体をつくり、維持するための食事法は、どのような内容なのでしょうか。
食事に対する基本的な考え方は、きわめて科学的です。
・ボディビルディングを行なう場合、運動だけでは不十分で、筋肉発達の原材料になるたんぱく質を中心に栄養素をよく理解し、毎日しっかりと食べること。
・精製された白砂糖や小麦粉、ケーキやパイ、フライドポテト、キャンデー、スナック菓子を避けること。
・減量したい場合は、砂糖や甘いものは口にしないこと。
・体重をふやしたい場合は、高たんぱくで高カロリーの食事法にすること。1度で消化吸収できるたんぱく質の量は30~50gのため、少量に分けて1日6食にすること。
・糖質は、血液中のぶどう糖量を増加させ、筋肉運動するときのエネルギーとなるため、一定量は必ず摂取すること。
・脂質もエネルギー源であると同時に、脂溶性ビタミンを体内に取り込む役割を果たすこと。
・ビタミン類を摂ること。ビタミンAは視力のみならず、鼻やのどの粘膜強化に役立ち、ビタミンB群は消化吸収を助ける役割がある。ビタミンCは抗酸化力を高め、皮膚や組織をつくる作用がある。ビタミンDは骨や歯を丈夫にし、ビタミンEは心肺機能を高め、組織の回復に影響をもたらす。
・カルシウムやマグネシウム、リン、鉄、ヨード、カリウム、ナトリウム、銅、亜鉛、マンガンなどのミネラルも不足しないようにバランスよい食生活をすること。
このようにアーノルド・シュワルツェネガーは、栄養についての造詣が深く、きちんとした食事法を理解することをすすめています。
アーノルド・シュワルツェネッガーは、体重を早くふやしたいという人向けに1日5,000kcal、たんぱく質300gがとれるメニューを提案しています。アーノルド・シュワルツェネッガーによると、たんぱく質の必要量は一般の人であれば体重1ポンド(453.6g)あたり0.5g、筋量増加のためにトレーニングする人は最低1.5gとるのがよいとのことです。体重60kgの一般の人であれば、1日132gとなります。
なお、アーノルド・シュワルツェネガーは、以下の補足をしています。
・昼食を重視し、牛肉やハム、ツナ、レバー、鶏肉、卵、チーズなどをしっかり食べること。
・なるべく全粒粉やライ麦を用いた製品を食べること。
・食事と食事の間隔は、2時間半~3時間おくこと。この間に空腹でたまらない場合は、ナッツ類を少量食べる。
・マヨネーズやドレッシングなどの脂肪を多く含む食品を食べ、カロリーアップを図ること。
・スケジュールをきちんと立て、決めた食事法を守ること。食事を抜くことや1回で2食分たべることは決してよくない。
アーノルド・シュワルツェネッガー自身は、どのような食事をとってあの筋肉質の体を維持していたのでしょうか。1日6回の食事で5,000kcal、たんぱく質300gを摂取する原則に基づき、手づくりのマッスルバーガーなるものを食べていたようです。マッスルバーガーの原材料は、1ポンドの牛ひき肉に生たまご3個、全粒粉のクラッカー8枚、細かく刻んだタマネギです。ハンバーグと同じ要領で原材料をよく混ぜ合わせ、フライパンで焼くだけです。なんとこれだけで1,400kcal、たんぱく質120gになります。
シルヴェスター・スタローン食事
アクション俳優として活躍しているシルヴェスター・スタローンですが、その筋肉を支えているのは、トレーニングと高たんぱくの食事です。
シルヴェスター・スタローンは、普段の食事内容を明かしています。朝食前にアミノ酸入り飲料をグラス1杯飲み干し、朝食は消化の良い卵2個とイチジク4個、トーストしたライ麦パンです。昼食はサラダや皮なしチキン、ローストしたカボチャ、そしてイチジクまたはベリー系の果物を食べます。夕食は焼き魚にサラダ、蒸したホウレンソウ、食物繊維の多い原材料でつくったパン2枚となります。
時には別の肉も食べるというシルヴェスター・スタローンですが、基本的には脂身が極めて少ないものに限定しているとのことです。
まとめ
世界的な筋肉質のアクション俳優として有名なアーノルド・シュワルツェネッガーやシルヴェスター・スタローンですが、その肉体を維持するためにどのような食事をとっているのでしょうか。
基本的には、栄養素について十分理解して上で、たんぱく質と適度な脂質含む肉や魚などを中心に全粒粉やライ麦といった精製されていない糖質、ビタミン類やミネラルを含む野菜をバランスよく取り入れた食生活を実践しています。小腹が空いたときは、少量のナッツ類でしのぎます。一方、精製された砂糖や小麦粉、脂質が極端に多いものは極力避ける傾向にあります。
筋肉質とまではいかなくとも、栄養素を理解し、バランスのとれた食生活を心がけることが、体の健康を維持する上で、重要なのではないでしょうか。