ダチョウとは
ダチョウは体長2m前後ある鳥類最大の鳥です。大きな体に長い消化器官を持ち、エサを十分に消化する能力があるため、排泄物のにおいが少ないです。発育も早めで、2歳から産卵を始め、年間40個程度の卵を産みます。もともとサバンナなどで繁殖していたダチョウは、昼夜の激しい寒暖差にも強いことから、北海道から沖縄まで全国で飼育されています。
ダチョウの オスの羽は黒色で、羽根の先と尻尾部分が白色です。 メスの羽は全体的に茶色です。ダチョウがほかの鳥類と異なる点は足の指です。鳥類の足の指は3つに分かれていますが、ダチョウの足の指は2本です。ダチョウはやわらかいものなら何でも食べ、排泄物は繊維が中心で量とにおいは共に少ないです。
ダチョウの肉と卵
ダチョウの肉は、牛、豚、鶏に続く第4の肉として注目を集めています。
一般的な鶏の肉は白身となりますが、ダチョウの肉は赤身で、牛肉様の色です。ダチョウの肉は、ほかの肉と比較して低脂肪で低カロリー、高たんぱくとなります、しかも、鉄分をはじめとしたミネラル、ビタミン類も豊富に含んでおり、肉質はやわらかく、癖がありません。
ダチョウの肉と牛肉、鶏肉100gあたりの栄養成分です。
種類 | 脂質(g) | たんぱく質(g) | カロリー(kcal) | 鉄分(mg) |
ダチョウもも | 2.5 | 24.1 | 115 | 3.0 |
和牛もも | 17.5 | 18.9 | 246 | 1.0 |
鶏もも | 14.0 | 16.2 | 200 | 0.4 |
ダチョウの肉は、カルニチンやクレアチンという物質を豊富に含んでいます。カルニチンは、アミノ酸由来の物質で、人体のほぼすべての細胞に存在しています。カルニチンは、エネルギー産生において、重要な役割を果たしています。カルニチンは脂肪酸をミトコンドリア内に運搬し、燃焼することでエネルギーを産生します。さらにカルニチンは、生成された有毒な物質をミトコンドリアの外に運びだし、蓄積するのを防ぎます。クレアチンは、アミノ酸の1種で、人体でも合成され、ほとんどがクレアチンリン酸として筋肉に存在しています。クレアチンリン酸は、筋肉が収縮する際にエネルギーとなるアデノシン3リン酸の再生に使用されます。
ダチョウの肉は、ほとんどがモモ肉で、柔らかい部分をフィレ、硬い部分はドラムと呼ばれます。なお、ダチョウ肉のフィレは牛肉のフィレとは異なります。
・モモ
ほどほどの柔らかさの肉で、刺身やステーキ、焼肉、揚げ物、みそ漬けなどに幅広く使用されます。
・フィレ
きめが細かくとても柔らかい肉です。刺身やステーキ、焼肉、揚げ物などに使用されます。ダチョウの肉としては最も高く、100gあたり600円前後となります。
・ドラム
やや硬めの部位です。 ひき肉にしてハンバーグ、もしくは煮込み料理などに最適です。
・砂肝
砂肝は、鳥類の「さのう」という部位で、胃の1部です。鳥類はエサを噛まずに丸のみするので、硬いエサを消化器官で砕く必要があり、「さのう」がこの役割を担っています。砂肝は、たんぱく質やビタミンB12、ビタミンK、亜鉛や鉄といったミネラルを豊富に含んでいます。
砂肝はピンク色で、牛タンのような食感です。刺身のほか、焼き物や揚げ物に使用されます。
・肝臓
濃厚なうま味があります。生でも食べられ、甘辛く煮ると冷めても柔らかいです。
・心臓
適度な食感がありつつも、柔らかい部位です。塩焼きや揚げ物に最適です。
・ネック
首の肉は筋が多いので、 煮込み料理に最適です。ネックはダチョウの肉の中で安い部位となり、100gあたり150円前後です。
ダチョウの卵は、動物の卵としては世界最大の大きさです。重さは鶏卵の25倍以上のおおよそ1.5kg、殻の厚みは2mm程度です。ダチョウの卵は、鶏卵と比べアレルギーの原因物質が顕著に低いことが報告されています。ダチョウの卵は、1個3,000~4,000円です。
まとめ
ダチョウの肉は、牛、豚、鶏に続く第4の肉として注目を集めています。
一般的な鶏の肉は白身となりますが、ダチョウの肉は赤身で、牛肉様の色です。ダチョウの肉は、ほかの肉と比較して低脂肪で低カロリー、高たんぱくとなります、しかも、鉄分をはじめとしたミネラル、ビタミン類も豊富に含んでおり、肉質はやわらかく、癖がありません。
ダチョウの肉は、ほとんどがモモ肉で、柔らかい部分をフィレ、硬い部分はドラムと呼ばれます。このほかの部位としては、砂肝や心臓、肝臓、ネックがあります。最も高価な部位はフィレで100gあたり600円、安価なネックは100gあたり150円です。
身近なスーパーでは、見かける機会はあまりありませんが、低脂肪、低カロリー、高たんぱくで、やわらかく癖のないダチョウの肉をインターネットなどで取り寄せ、刺身やステーキ、焼き物などの料理を試してみてはいかがでしょうか。
※気になるときはまず行動
気になるときは、まず行動です。行動しなければ、何も始まりません。行動することが何よりも一番の近道です。満足できなければ、納得して次回は別のものを試すことができます。