賞味期限と消費期限
レトルトカレーやカレールー、カップラーメン、スナック、タレ、つゆ、缶詰など加工食品には賞味期限が明記されています。もちろん加工食品メーカーが様々な試験を行い、期限を設定しています。一方でおにぎりやサンドイッチ、菓子パン、サラダ、総菜などには、消費期限が記載されています。
加工食品には、安全でおいしく食べられる期間があり、袋や容器に消費期限あるいは賞味期限のどちらかが表示されます。
消費期限とは、袋や容器を開封せず、記載された保存方法を守って保存していた場合、安全に食べられる期限を表しています。いたみやすい食品に表示されています。
賞味期限とは、袋や容器を開封せず、記載された保存方法を守って保存していた場合、品質が変わらずにおいしく食べられる期限を表しています。消費期限に比べ、いたみにくい食品に表示されています。なお、この期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
ただし、開封した食品は、期限に関係なく早めに食べましょう。
期限表示
期限表示は、賞味期限と消費期限の2種類です。原則としてすべての加工食品には、期限表示を記載しなければなりません。この表示で、食品をおいしく食べられる期限を判断できることになります。
期限表示のない食品
以下の食品ついては、基本的に品質の変化が極めて少ないため、賞味期限表示を省略することが認められています。未開封の状態で、袋や容器に書かれている保存方法を守った場合、安全に食べることができます。
1.でん粉
2.チューインガム
3.冷菓
4.砂糖
5.アイスクリーム類
6.食塩及びうま味調味料
7.酒類
8.飲料水及び清涼飲料水
9.氷
もちろん、野菜のような生鮮食品にも、見た目で判断できるため期限はありません。期限表示は加工食品につけられるものとして、食品衛生法及び農林物資の規格化等に関する法律(JAS法)で定められています。
期限の決め方
加工食品メーカーが、製品の賞味期限や消費期限を決めるため方法を紹介します。以下の検査を通して、期限を設定します。
1 理化学検査
加工食品の性質や成分を測定します。項目としては、塩分、水分、水分活性、粘度、油脂の酸化度合いを示す酸価と過酸化物価、pHなどの指標があります。製品の製造時と数日経過した後の製品の測定値を比較することで、食品の変化を把握することができます。
2 細菌検査
食品中に含まれる細菌を測定します。一般生菌数や大腸菌群、大腸菌数などの指標があります。製品の製造時と数日経過した後の製品の測定値を比較することで、加工食品の保存性を確認できます。
3 官能検査
加工食品メーカーの品質管理担当者が実際に食べて、味や香りの評価を行い、腐敗や変質を検査します。
まとめ
加工食品には安全においしく食べられる期間が設定されており、袋や容器に「消費期限」か「賞味期限」のどちらかが表示されています。 その違いを理解することで、健康の維持や食品の無駄を減らすことができます。さらに食品を無駄にしないことは、地球の環境を守ることにもつながります。