スイーツの意義
お菓子や食後のデザートのことをスイーツと呼びます。洋菓子の原材料には、牛乳や砂糖、生クリーム、バター、小麦粉などが使用され、甘味や濃厚感を楽しめる反面、カロリーが高くなる傾向です。和菓子の原材料は、小豆や砂糖、小麦粉、米粉などで、脂肪分は洋菓子よりも低いことから、カロリーも低めです。
一例として、サイズは異なりますが、洋菓子のショートケーキはひとつあたり350kcal前後、和菓子の大福はひとつあたり200kcal前後となります。
和菓子は、一般的に洋菓子よりもカロリーは低くなりますが、原材料の成分は砂糖、小麦粉、米粉由来の糖質が中心です。糖質は体にとって大切なエネルギー源である一方、摂りすぎると体脂肪として蓄積され、肥満につながります。和菓子の方が、カロリーが低いからといって、もちろん食べ過ぎは良くありません。適切な量とバランスのとれた食事が肝心です。
カロリーとバランスのとれた食事だけを考えれば、スイーツの存在意義が失われそうですが、スイーツは美味しいだけでなく、家族団らんのひとときや幸福感を与えてくれます。疲れているときには、甘味がエネルギー源となり、疲労回復の効果もあります。
スイーツの美味しさと優れた効果を頭では理解しつつも、カロリーはどうしても気になる、でもスイーツを心おきなく食べたい。そんなときこそ、ゼロカロリーのスイーツです。これであれば、罪悪感なく楽しむことができます。
ゼロカロリーのスイーツとは?
ゼロカロリーのスイーツは、エネルギー源となる糖質を除き、食物繊維と甘味を呈するさまざまな成分を使用することで、実現することができます。このような製品は、ゼリーだけでなく、水ようかんなどの和菓子もあります。
このゼロカロリー水ようかんの原材料は、小豆繊維、エリスリトール、寒天、食塩、セルロース、香料、ゲル化剤(キサンタンガム)、甘味料(ステビア、ラカンカ抽出物、ソーマチン)、調味料(アミノ酸等)です。主な成分を細かく見ていきましょう。
・小豆繊維
文字通り主要な成分は小豆の食物繊維です。
・エリスリトール
メロンやブドウ、梨などの果実や含まれている糖アルコール(お酒に含まれるアルコールとは異なります)です。消化されにくい性質で、エネルギー源として体に取り込まれることほぼありません。砂糖の0.6~0.8倍の甘味を呈します。砂糖の甘さに近く、あっさりしたあと引きのない味質で、ステビア、アスパルテームなどの甘味料と併用すると、より砂糖に近い甘味質になります。
・寒天
テングサやオゴノリなどの紅藻類の粘液成分を凍結乾燥したものです。ほとんどが食物繊維です。
・セルロース
植物細胞の細胞壁の主成分となる食物繊維です。
・ゲル化剤(キサンタンガム)
でんぷんを微生物で発酵させて作ります。水と混合すると粘性を示します。
・ステビア
砂糖の300倍の甘味度を持ち、原産国のひとつであるパラグアイでは、古くからマテ茶などに甘味を付与する目的で用いられています。
・ラカンカ抽出物
砂糖の300~400倍の甘味度となります。ラカンカの産地となる中国では、長い歴史と食経験を持ち、民間薬のほか、植物由来の甘味料として使用されています。
・ソーマチン
砂糖の2,000~3,000倍の甘味度となります。ソーマチンは西アフリカ原産のクズウコン科の植物の果実から発見されました。砂糖と味質が異なり、ソーマチンの甘さは非常にゆっくりと現れます。ちなみに1キログラム当たりの価格は、数十万円です。
・調味料(アミノ酸等)
昆布のうま味成分となるグルタミン酸ナトリウム、甘味を呈すグリシンやアラニンなどのアミノ酸、しいたけやかつお節のうま味成分となるイノシン酸ナトリウムやグアニル酸ナトリウムなどが該当します。
なお、100g当たり5kcal未満の場合はゼロカロリーの強調表示が、100g当たり40kcal以下の場合はカロリーオフの強調表示が認められています。
甘味の種類
日本とアメリカで認可されている人工甘味料は、サッカリン、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、そしてネオテームの5つです。サッカリンの発がん性は否定されたものの、イメージがよくないため、日本ではあまり使われていません。
代表的な甘味を呈す成分について、砂糖に対し、どれだけの甘味があるかを表にまとめました。
分類 | 名前 | 甘味度 |
糖 | 砂糖 | 1 |
糖 | ぶどう糖 | 0.60~0.70 |
糖 | 果糖 | 1.20~1.50 |
糖 | 乳糖 | 0.15~0.40 |
糖アルコール | エリスリトール | 0.60~0.80 |
糖アルコール | キシリトール | 0.6 |
天然甘味料 | ステビア | 300 |
天然甘味料 | ラカンカ | 300~400 |
天然甘味料 | ソーマチン | 2,000~3,000 |
人工甘味料 | アスパルテーム | 100~200 |
人工甘味料 | スクラロース | 600 |
人工甘味料 | アセスルファムカリウム | 200 |
まとめ
スイーツは美味しいだけでなく、目も楽しませてくれ、友人や家族との団らんのひとときや幸福感を与えてくれます。疲れているときには、甘味がエネルギー源となり、疲労回復の効果もあります。
しかしながら、スイーツは糖分が多く、カロリーも気になってしまいます。スイーツを心おきなく食べたい、そんなときこそゼロカロリーのスイーツです。これであれば、気兼ねなく楽しむことができます。
ゼロカロリーのスイーツは、エネルギー源となる糖質を除き、食物繊維と甘味を呈するさまざまな成分を使用することで、砂糖などの糖質に引けを取らない甘さを実現しています。
カロリーを気にせず、スイーツを存分に楽しみたい場合は、ゼロカロリーのスイーツを試してみてはいかがでしょうか。ゼリーだけでなく、水ようかんなどの和菓子もあります。